2014年01月13日

トップシューターSevigny

赤羽フロンティアさんでスピードシューティング体験をさせてもらったり、
Youtubeで競技の動画を眺めていると”競技”というものに興味がガンガンわいてきます。
物欲の方向性を定めるためにもトップシューターへのインタビューを訳してみることにしました。

尚、この訳は私がTactical-lifeの記事を直感で意訳したものであり、同誌やMr.Sevignyに直接お伺いしたものではありません。
意訳も正確に汲み取れている物ではないことにご注意ください。

Dave Sevigny Interview: FAQ
http://www.tactical-life.com/exclusives/dave-sevigny-interview-faq/




Dave Sevigny
TeamGlockのチームキャプテン及びSevignyPerformance

トップシューターSevigny


経歴(2008年当時)
USPSA National 優勝7回
IDPA National 優勝6回
IDPA Winter 優勝5回
TSA National 優勝2回
Steel Challenge IDPA 世界チャンピオン2回
Winchester World Challenge 優勝2回
Light and Laser Invitational 優勝
Steel Challenge Limited National 優勝
IPSC World and Pan Am Production 優勝

Q.Sevignyの発音は?
A.
 私の父はカナダのケベック州生まれで、そこではgの発音はしません。
従って、"セブン"に近い発音で語尾は"E"に近い音です。
私達はアメリカでいつも"セヴィニー"としています。
まぁ他の発音でも大丈夫ですよ。

Q.SevignyPerformanceとは?
A.
 非常勤でシューティング関連の企業を運営しています。詳細はwebで!
www.sevignyperformance.com
www.davesevigny.com

Q.拳銃や射撃競技に興味を持ち始めたのはいつ?
A.
 拳銃を始めたのが20歳から、始めた時はコネチカット州に居たので、州法の最低年齢だね。
その時は週に100から200ぐらいは撃っていて、最初はS&WのリボルバーでModel13というやつ。
Glock23に拘る前は40口径を色々試したかったんだ。
 そして、その2,3年後に射撃競技に興味を持ち始めた。
1997年のGlockスポーツ射撃財団のマッチに参加し、その後はIDPA、USPSAやスチールチャレンジに取り組んでるよ。


Q.どの位練習するの?
A.
 場合によるけど、週に8~24時間程度で、年間約5万発撃つよ。
どの競技に特化するということなく、色んな競技に取り組んで練習するんだ。
スチールチャレンジだったら8種(注1)全部を練習するね。
 
 プラクティカルシューティングというのは本当にもう入念な準備が必要で、IDPAやUSPSAを狙えるぐらいに練習する必要がある。
練習にはプレートそのまま並べただけったり、カバー射撃とかを混ぜたりする。
5-50ヤード(1ヤード=0.91m)の距離に対してドロー、リロードやトリガーコントロールだけに費やす日もある。
また、ある日は始めから終わりまで通してみたり、ムーブやトランジションを行う。
ほとんどは練習したい項目を混ぜて、レンジをセットするんだ。ムービングターゲットは時々しかやらない。
毎週ベストを引き出せるように色々挑戦してるよ。

Q.IDPAで最高のスコアを出したステージは?またTacticalShootingAssociationでは?
A.
 全3ステージをSSP仕様(注2)のGlock34で計61秒のスコアを達成したんだ。
細かく言うと19、17、25秒で、普段は何を使っても大体計64-67秒。
全部うまくやろうって試そうとは思わなかったけど、その時は調子がよかったね。
ほとんどトップシューターは70秒切るか切らないかぐらい。
 TSAでは60秒中盤くらいだよ。70秒切ればグランドマスターに入れるね。
TSAでグランドマスターに入るには精度とテクニックの両方を強いられる

Q.USPSA5部門 (Limited, L-10, Production, Open and Single Stack)グランドマスターという類まれな存在として、
ランクアップに取り組んで人たちにアドバイスを下さい。
A.
 自分に合ったビジョンを持って取り組むということだね。
競技の全ステージを攻めの姿勢でいくのと同じだね。
これはどのランクにだって同じ。

 大事なのは1つ1つ自分のベストで撃つことと、A-zone(注3)を取っていくこと。
ラッキーショットばかりでなく、一貫した姿勢が大事なんだ。
USPSAは人数比率でランク分けされるからさ。

Q.どの競技、どの部門が好きですか?
A.
 USPSA Production(注4)だね。
競技的にシンプルなんだ。弾数やホルスターとか条件統一だからね。
内部、外部カスタムも高くつかないのもいいよ。
USPSAは公平な競技であろうとしている優れた競技だね。
 
 シーズン毎にアメリカでは色々な部門が育ちつつあって、拳銃という懐の広さを見ることが出来るよ。
なんでかっていうと、トップシューターは皆"競技"が大好きなのさ。

Q.何故Glockをメインに使うのですか?
A.
 Glockが信頼できる製品だから。
初めて選んだのがGlock23(40口径、コンパクト)で、当時の好成績はこれだったんだ。
それで、Glockシリーズを試してみて、自分に合うモデルを見つけることができたよ。

Q.いつからGlockの顔になったのですか?
A.
 Glockから支援を受け始めたのが2000年始めで、2003年の春にGlockから職としてのオファーを貰ったんだ。
コネチカットからジョージアに移り、GlockSportShootingFoundationの一員として努力してきたよ。
また、ピストルチームの1つの仕事として、チームGlockは2,3年前からマーケティング部門になった。
それで、ショーに行ったり、プロモーションをしたり、マッチを主催したり色々な支援もしてるんだ。
ある日は事務仕事、ある日はシューター。今の仕事は大好きだね。

Q.競技者向けのGlockはなんですか?
A.
 競技にもよるけど、基本的にはGlock17をお勧めするよ。
Glock17は全ての競技に対して実用的だし、何より9mmは安くて撃ちやすい。
色々使ってみたけど、今でも使ってるのが17、19で必要あらば21SF(45ACP)で、
より競技向けに好きなのはGlock34と35。
Teamglock.comで選択のアドバイス出来るから試してみて。

Q.USPSAで他の部門に出る際は非Glockユーザーになるの?
A.
 シングルスタックだとSpringfieldかCaspianの45口径、JOJOカスタム(注5)の1911を使ってる。
練習ではSpringfieldの1911(9mm)はメインにしてて、こいつはジョージア州のHarrisonDesignカスタム(注6)だよ。
Open部門ではショートのSVI(9x19)かフルサイズSVとSTI(38口径)SuperCompだね。

Q.右利きだけど利き目は左と聞きましたが本当ですか?
A.
 そうだよ。でも問題はないね。
慣れてる目で撃つことが重要だよ。

Q.Glockにはどんなカスタムを施してますか?
A.
 Production部門ではサイトとスプリングを変えるのと、場合によってはトリガー部分を軽く研磨してる。
Glock34と100ドルの部品を買って15分も作業すれば僕と同じモデルが手に入るよ。
別に銃本体や部品を選別したことは本当にないね。
 
 Glockの品質管理に欠点はなくて、地域のディーラーに行けば同じ物が手に入るんだ。
Carryピストルだったら、サイトをSevignyCarryTritiumのWarriorFinish(注7)にするね。
フロントサイトは緑、リアサイトは黄色にして耐摩耗防蝕コーティングをする。

競技向けに以下のレシピで組むことはある。

○Glock 34- USPSA Production, IDPA SSP and Steel Challenge Limited
-Sevigny Competition plain black sights by Warren Tactical Series.
  注:インドアの時は Sevigny Carry Tritium sights.
-Standard factory Glock slide stop lever (replaces extended version)
-Wolff Gunsprings- Conventional 14 lb. recoil spring, reduced firing pin spring, trigger spring (optional change), firing pin safety spring (optional change), steel guide rod (USPSA only) or stock Glock rod with the cap removed (IDPA/SSP division)
-Polishing to trigger parts (必要であれば)
-Trigger pull weight 4-4.5 lbs.

○Glock 35- USPSA Limited and USPSA Limited-10
○Glock 21SF- USPSA Limited-10, IDPA CDP and Tactical Shooting Association Full Size
-Sevigny Competition plain black sights by Warren Tactical Series.
-Frame stippling
-Sevigny Speedway mag well modification by South Paw Custom
-Standard Glock slide stop lever (replaces extended version on G35)
  注:サポートハンドへの食い込みを減らしたいのなら、延長部分を半分にカットする (G35 only)
-Wolff Gunsprings- Conventional 15 lb. recoil spring, reduced firing pin spring, trigger spring (optional change), firing pin safety spring (optional change), steel guide rod (G21SF). Note: G35 has a “T.H.E.” tungsten guide rod.
-Polishing to trigger parts (必要であれば)
-Trigger pull weight 4-4.5 lbs.

○Glock 17 customized by S&J Customs- Steel Open divisions
-9×19 KKM barrel with S&J aluminum compensator
-C-More Railway, 8-minute dot
-S&J aluminum C-More mount
-S&J aluminum magwell (used for balance and support hand contact)
-S&J stainless guide rod
-Wolff conventional recoil spring (modified Gov’t model spring) estimate 11-13 lbs.
-Wolff reduced firing pin spring
-Polishing to trigger parts
-Trigger pull weight 4 lbs.

Q.多くの優勝ベルトが貴方の手元にありますが、思い出深いのはありますか?
A.
 一つを選ぶのは難しいね。毎シーズンに2,3回ほどすっごく調子のいい時があるんだ。
でも初めて参加したIDPAの S&W Winter National championshipが一番で、僅差で 2001 IDPA Nationals。
WinterNationalでは”ホーム”で素晴らしいフィーリングで勝利することが出来たし、皆の支えがそうさせたんだ。
その後も優勝タイムから4分の3秒内に留まり、厳しいシーズンを戦い抜けた。
友人達との思い出、競技者としての思い出だね。


注1:5toGo,Showdown,Smoke&Hope,OuterLimits,Accelerator,ThePendulum,SpeedOption,Roundabout
注2:StockServicePisotlの略で、ダブルアクションもしくはセーフアクションで9mmなどの規定
注3:ターゲットの中心
注4:いわゆる市販品部門。2000丁以上市販され、改造については厳しい規定がある。
注5:コネチカットの工房。幽波紋ではない。http://jojosgunworks.com/
   エングレーブに目が行きがちですが、素モデルでも3,500ドルと素晴らしいお値段。kimberより高い
   尚、エングレーブは1,500ドルとこちらも素晴らしいお値段と技。
注6:http://www.harrisoncustom.com/ 大体800ドル程度ですが、スミスは素晴らしいお方だそうです。
注7:なければ自分で作ればいいじゃないのというアメリカ精神 http://sevignyperformance.




同じカテゴリー(インタビュー)の記事画像
11歳のシューター Tia
女性トップシューターVeraKooのメンタル
同じカテゴリー(インタビュー)の記事
 11歳のシューター Tia (2014-02-20 19:52)
 女性トップシューターVeraKooのメンタル (2014-01-14 20:35)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。